マインドフルネスをやりたくても、仕事が忙いと、なかなかまとまった時間を取れないし、なかなか始められないですよね。

忙しくても大丈夫です!スキマ時間で実践できるマインドフルネスがありますよ!この記事では仕事効率を上げることができる4つのマインドフルネスを紹介しますね。

マインドフルネスとは?

マインドフルネスは一言でいうと「気づくこと」

意識をいま、この瞬間に集中させることになります。マインドフルネスでは、自分の内面に意識を向け、思考や感情や行動について良し悪しの判断をせず、ありのままに観察していきます。

参考記事:マインドフルネスについての基礎知識

なぜ、仕事の中でマインドフルネスが必要なのか?

現在は、目標達成や結果、積極的な行動など、より具体的な「何をしたのか」「何を成し遂げたのか」が評価される時代。外部にアンテナを張り巡らせ、多くの情報をインプットし、いかに行動し、アウトプットするかにビジネスパーソンは力を入れています。

しかし、そんなとき、私たちの内面、ありのままの姿というものは無視されがちです。生まれた瞬間は何もしなくても、存在するだけで祝福されていたはずなのに、仕事において「自分がどうあったか?」というものは、何かと軽視してしまうのではないでしょうか。

目標達成や行動すること(Do)はとても大切です。しかしそこばかりをみて、自分自身のあり方、心のバランスが崩れてしまうと、心身の不調へとつながりやすくなります。

マインドフルネスを活用し、自分自身にしっかりと目を向け、内側の状態(Be)にも気づいていくことで、バランスが整います。Doだけでなく、Beにも意識を向けることで、心身ともに健康に冷静に仕事に向き合う姿勢を作ることができ、それが長期的な仕事の成功にもつながるのではないでしょうか。

リーダーに求められる資質とマインドフルネス

現在、リーダーにはEIスキルが求められています。EIスキル(Emotional Intelligence)とは、自己や他者の感情を知覚し、また自分の感情をコントロールする知能のこと。メンバーを理解し、チームをまとめ、ゴールを達成するには重要なものです。

マインドフルネスを継続することによって、このEIスキルを高めることができます。

ハーバード大学医学部の研究(※1)では、27分間の瞑想を1日1回8週間続けることで、脳の構造に変化が認められました。瞑想により、海馬(※記憶力やストレスとも関連のある部位)の灰白質の量が増加したそうです。

さらに、扁桃体(※ストレスや不安や恐怖なんどの強い感情と関連する部位)の活性化が抑えられた、とする研究結果もあります。

海馬や扁桃体など脳構造が変化することで、自己認識能力が高まり、自分の気持ちに気づきやすくなります。自分の気持ちに気付かないと、そこに振り回されてしまいがちですが、気づくことで自分をコントロールすることができます。

例えば、自身の怒りに気づかないと、無意識にイライラした態度がそのまま外に出てしまいがちです。しかし、怒りをしっかりと感じることが出来れば、その後、怒りを表すべきか、強調する声を出すのか、遠回しに言うのか、アサーション(※お互いを尊重した適切なコミュニケーション)を使って伝えるのか選択できます。これはまさに感情コントロールのスキルそのものです。

自己認識の向上は他者理解にもつながります。周囲の人をより理解することで、同僚や部下との人間関係の質が向上していくというメリットもあります。

さらに今まで大きなストレスに感じていたことが、ストレスと感じづらくなるなど、感情コントロールやストレスマネジメントといったEIスキルの向上につながります。

マインドフルネスによって、集中力が上がり、感情コントロールやストレスマネジメントも上手にでき、部下の様子を含めてよく気づくことができるんです。結果的に、共感性のある良いリーダになることができるんですね。

忙しい人のためのマインドフルネスを実践する3つの方法

マインドフルネスと聞くと、じっくりと時間を取って行う瞑想を思い浮かべる方が多いと思いますが、それだけではありません。ちょっとしたスキマの時間を活用して、様々な方法でマインドフルネスを実践することができます。

1. ミニマインドフルネス瞑想

ミニマインドフルネス瞑想では、10分間のマインドフルネスを1日数回取り組みます。朝・夕の通勤時など、立ったままでやっても良いでしょう。とにかく、継続しやすいように毎日のルーチンに組み込むことがおすすめです。

① 楽な姿勢をとる

立ちポーズでも、座りでも大丈夫です。背筋はまっすぐに上から糸で引っ張られているイメージです。椅子に座っている場合は、背もたれから離れましょう。おへその下あたりに意識を向け、下半身でどっしりと重心を取ります。足は肩幅程度で良いでしょう。

② 目を閉じるか半眼

目を閉じても良いですし、開いていても良いです。ただし、完全に目を開いていると周囲の様子が気になってしまう場合も多い野で、半眼程度がおすすめです。

③ 呼吸に意識を向け観察する

自分の呼吸に意識を向けます。マインドフルネス瞑想を実践する間は他のことを一旦脇に置き、自分の呼吸だけに意識を向けます。なるべく鼻呼吸・腹式呼吸が良いでしょう。呼吸に合わせてお腹が上下したり、体内に空気は出入りする感覚に目を向けます。このとき、深呼吸したり、呼吸をコントロールする必要はありません。

④ 自分の体に意識を向ける

呼吸をベースに少しずつ意識を体に向けていきます。お尻が椅子に接している感覚、または足が床に接している感覚に意識を向けます。

⑤ 再び呼吸に意識を向ける

気が散ってしまったら呼吸に意識を戻します。雑念が浮かぶのは普通のこと、むしろうまくいっている証拠です。自分自身を責める必要はありません。雑念に気づけたと言うことは、瞑想をうまく実践できているのです。「こんな考えが浮かんだんだ」と確認して、再び呼吸に意識を戻します

もし、雑念が気になり、なかなか呼吸に意識を戻せない場合は、自分の考えや気持ちを実況中継しても良いでしょう。「今、〇〇さんは××という考えが浮かび、イライラしました。」と、中継し終わったら、呼吸に意識を戻しましょう。

瞑想は実践した合計時間がおおよそ3時間を超えると効果が現れると言われています。1日にいかに長い時間取り組むかよりも、短い時間でもコツコツと継続的に実践することの方が大切です。

オランダのエラスムス大学の研究では10分間の瞑想で想像力が高まったという研究結果(※2)もあります。現在は多くの職業でクリエイティビティが求められます。アイデアが詰まったとき、さらに良いアイデアが欲しいときにも、ミニマインドフルネス瞑想に取り組むと良いでしょう。

2. 三分間マインドフルネス瞑想

10分の時間を取るのが難しければ、さらに短い、3分間のマインドフルネス瞑想もおすすめです。

会議の前、ストレスを感じ始めたとき、焦りや不安を感じたとき、なかなか集中できないとき、あえてマインドフルネスを3分間実践します。気持ちをリセットし、落ち着かせることができます。

① リラックスできる姿勢

先ほどと同様にリラックスできる姿勢を取ります。

② 呼吸に意識を向ける

まず、自分がどのように呼吸をしているのかに意識を向けます。それは浅い呼吸なのか?深い呼吸なのか?鼻から吸っているのか?口からなのか?腹式呼吸なのか、胸式呼吸なのか。自分の呼吸をしっかりと観察していきます。

③ 雑念が浮かんだら呼吸に意識を戻す

なんども雑念が浮かぶのは普通のことです。瞑想がうまくできていないわけではありません。雑念が浮かんだことに気づき、再び呼吸に意識を戻しましょう。

定期的にマインドフルネス瞑想を実践していると、少しずつ気分の落ち着きや集中力の向上を感じると思います。

マインドフルネスは、現実逃避のためのツールではありません。考えを止めたり、考えるのをやめたり、頭を真っ白にするものでもありません。合理的な思考のために、心の落ち着かせ心を整えるものですので、この3分マインドフルネスをぜひ実践してみてください。

3. 食べるマインドフルネス

マインドフルネスは瞑想だけではなく、私たちのさまざまな活動の中で実践することができます。動きの中で五感一つ一つに意識を向け、気づいていくプロセスもマインドフルネスです。

食べるマインドフルネスは、食事をする中で行うマインドフルネスです。最近はスマホを見ながら、テレビを見ながら、おしゃべりをしながらと「ながら食べ」が当たり前になっているかと思います。

食べるマインドフルネスでは、マルチタスクはやめ、食べることだけに集中します。スマホの画面は閉じ、テレビは消して、五感をふるにきかせて目の前の食事に意識を向けます。

① 見た目を味わう

食べ物をしっかりと観察し、視覚を使って味わいます。食事はどんな色合いをしているのだろう。何が使われているのだろうと好奇心を持って味わいます。

② 香りを味わう

嗅覚を働かせて食事の香りを味わいます。どんな香りがするのでしょうか。香りが変化していくかもしれません。

③ 食事を五感を使って味わう

それでは、いよいよ食材を口に運びます。どんな食感でしょうか?噛むとどんな音がしますか?香りも広がるかもしれません。どんな味がしますか?

ゆっくりと咀嚼し、食材をたっぷりと楽しみます。噛むたびに味わいや香りが変化していくと思います。

しっかりと味わったら食材を飲み込む際の、喉の感覚にも意識を向けます。飲み込んだ後の余韻にひたるのも良いでしょう。

4. ウォーキング・マインドフルネス

歩きながらマインドフルネスを行う方法です。自宅から最寄り駅に向かうとき、散歩の時など、日々の生活の中に取り入れやすいマインドフルネスです。

動きの中で実践していくので、座りながらのマインドフルネス瞑想に集中できない方は一度試してみることをおすすめします。

① 立ちの基本姿勢

まずは背筋を伸ばし、骨盤が地面に垂直になるように立ちます。丹田に少し力を入れると良いでしょう。

② 歩きながら呼吸に意識を向ける

歩行を始めながら、自分の呼吸に意識を向けていきます。なるべく、鼻呼吸・腹式呼吸を心がけます。息を吐くたびに空気が体内を通る感覚や、お腹が膨らむ感覚に意識を向けまましょう。呼吸は無理にコントロールする必要はありません。ありのままの呼吸を観察しましょう。

③ 足裏に意識を向ける

次に足の裏に感覚を向けます。足が地面から離れる感覚、地面に着いた感覚、何かを踏みしめた感覚など、一つ一つに意識を向けていきます。

④ ふくらはぎに意識を向ける

次にふくらはぎに意識を向けていきます。筋肉に力が入る感覚や、筋の伸びに意識を向けます。もしかしたら、動かしにくい部分や、左右差があるかもしれません。

⑤ 他の部位にも意識を広げていく

余裕があれば、そのまま、太もも、お尻と全身の感覚に意識を向けていきます。頭のてっぺんまで意識を向けましょう。

⑥ 呼吸に意識を戻す

最後はまた呼吸に意識を戻します。先ほど全身に意識を向けた際に、違和感のある部位を見つけたら、呼吸をするたびにその部位に空気を届けるようなイメージで呼吸を続けていきます。

今回は、スキマ時間で仕事効率を上げる4つのマインドフルネス実践について紹介しました。仕事が忙しい方、現場でリーダーとして働く方でも仕事や日常の合間に取り組める内容にしています。

なかなかマインドフルネスのためだけに時間を取るというのは難しいですが、これなら気軽にできそうな気がします。ぜひ、仕事の効率アップのために実践してみますね。

参考文献

※1 Eight weeks to a better brain
※2 たった10分間の瞑想で創造力が高まる